子どもたちとお母さんとヘルパーと☆総合福祉施設ノーサイド〜中西良介代表②〜

インタビュー

現在、大阪府を中心に展開されている総合福祉施設ノーサイド。
代表である中西良介さんのインタビュー第二弾。
今回はヘルパーとしての想いを中心にお話を伺いました。
(前回のインタビューはこちら

お母さんにはお母さんの・・・
インタビュアー:お子さんやご家族のために、というのが原点で、それがノーサイドを生んだ、とありましたがご家族への想い、特にお母さんたちに対して想うところがあるのですよね?

中西代表:これ言うといつもお母さんたちに怒られるんですけどね、子どもには子どもの人生が、お母さんにはお母さんの人生があるんです。30年前とか50年前なら一人で抱え続けていたかもしれない。でも今は時代が違う。
お母さんも一人の人間でスーパーマンじゃないでしょ。お母さんが潰れて一番辛い想いするのは子どもなんです。それをずっと言い続けているんです。

インタビュアー:お母さんが頑張りすぎることはないと?

中西代表:そりゃあね、嫌われますよ(笑)だってお母さんたちはそこに目をつむって生きてきてるんですから。「何もわからんのにそんなこと言うな」って。
それでも敢えて言いたいんですよ。お母さんにもコーヒー1杯飲む時間がいるんです。コーヒー1杯って5分とかじゃないですよ?掃除や買い物や色々なこと済まして、でもようやくコーヒー飲めるかと思ったら、電話かかってきたり配達が来たり、また用事が入ってくるでしょ。で、やっと飲めたコーヒーは5分かもしれないけど、3時間くらい絶対必要なんですよ。ほっとしてゆっくりできる5分を得るには。そこでガイドヘルパーやったりデイサービスを使ったらいいんです。

インタビュアー:お母さんのその3時間を生むためにノーサイドのような施設は必要なわけですね。

中西代表:そうです。でもそれだけではない。もう一方で子どもたちは子どもたちで喜んでいることも忘れてはいけないんです。これも否定されるお母さんはいらっしゃるかもしれないけど、子どもたちは子どもたちで独立したコミュニティを作っていくんです。そこが楽しい場所になる。お母さんたちはオシャレしてどこかに出かける。
そこで何を我慢するかって言ったら、お互いの寂しさをちょっと我慢するだけ。お母さんがリフレッシュする時間ができた、子どもは子どもで不安もあるかもしれないけど楽しむ。お迎えに来たお母さんはだいたい「あー、○○ちゃんよく頑張ったね」言いますけど、これ普段の生活にないですからね。引き離れて、引っ付いて、子どもをまた愛することができて、子どもは安心する。必要だと思うんですよ。
だからね、冗談交じりでいつも言います。「僕の仕事はお母ちゃんと○○ちゃんを引き離すことやから。ごめんね」って(笑)

インタビュアー:お母さん方からは賛否の声を浴びてこられたと思いますが、苦労も多かったのではないですか?

中西代表:苦労ってわけじゃないですけど、「中西さんは障がいある子を育てたことないのに、なんでそんなことわかるの?」って言われたりはありますね。
でも、僕は色々な困難な事例を見てきたし、うまいこといった経験もたくさんしてきたから、それを僕はお伝えしているだけであって、嫌だったら嫌で構わないって言いました。
ただ、話を聞いた以上責任があると思っていますから、なんかあったら何年後でもいいから連絡ちょうだいって言うんです。そしたら、1年後とかにSOS求められたことは1件や2件じゃないですね。
これは障がいのあるなしとは、また別の話かもしれませけど、つながりを持った以上それはずっと続いていくのかな、って今思いますね。
事業は必然性をもって進む
インタビュアー:少し話は変わりますが、ノーサイドはお子さんの施設がメインですけど、大人の施設もあります。

中西代表:繰り返しになりますけど、子どもやお母さんの声で生まれたのがノーサイドです。でも必要としている人はまだまだ多い。すぐにいっぱいになるんですよ。必然的に次の施設を作らないといけない。地域も越えて作らないといけない。子どもが大人になれば、やっぱり行くところがないから大人の施設が必要になってくる。必然で進んでいるんです。

インタビュアー:多くの指定を取られているのも同じ理由ですか?

中西代表:そうですね。緊急対応できないとヘルパーとして意味がない時が多いんです。ついこの間も「おじいちゃんが亡くなった。どうしよう?」って途方に暮れたようにお母さんから電話がかかってきました。子どものことは任せておじいちゃんのことだけを考えてって言いました。お通夜やお葬式、役所関係でとても忙しいですからね。やっぱりそういう時こそヘルパーの真価は発揮できますよね。
デイサービスやったりガイドヘルパー、日中一時支援、生活介護、ショートステイとか何かで受けられるようにしておく必要があるんです。これもやっぱり必然ですよね。
キングオブ介護は訪問介護の入浴
インタビュアー:現状の介護、特にヘルパーを取り巻く状況で一番の問題は何だと思われますか?

中西代表:誤解を恐れずに言いますけど、僕はヘルパーという資格はないほうがいいと思っています。10年とか15年ヘルパーとしてやってきた人が全て悪いとは言いませんけど、自分のやり方が決まっていて、それに当てはめて介護するだけのヘルパーもいます。そんな質の低いヘルパーなら近所のおっちゃん、おばちゃんのほうが絶対ちゃんとみてくれますよ。ヘルパーという資格を作ったから、支援する人が減ったんじゃないかと思うんです。地域の人が昔みたいに子どもさんをどこかに連れていったりして、そこにお金が発生してもいいと思いますし、第二の人生を歩んでおられるお父さんお母さんの生きがいにもなるし、地域性は出てきますし。理想ですけどね。

インタビュアー:ヘルパーとして必要なことは何でしょうか?

中西代表:僕はいつも言っているんですけど、訪問の入浴介助ができれば、ほとんど何でもうまくいくと思っています。入浴というのは力仕事ですし、言わば職人技なんですよ。コツは必要かもしれないけど、食事介助もお着替え、オムツ交換もそれほど力はいらないですよね。
入浴こそが”キングオブ介護”なんです。
入浴介助がスムーズにいけば、家族の悩みは解決する、本人も気持ちいい、支援者も集まる。いい循環が生まれるんです。

インタビュアー:キングオブ介護。インパクトありますね。
必要としている人はまだまだたくさんいる
インタビュアー:ノーサイドとして、また中西良介として今後こうしていきたい、ということは何ですか?

中西代表:ノーサイドの利用者さんもたくさんいてます。200家族以上です。もちろん直接顔を突き合わしてる利用者さんは大事です。しっかりお手伝いしたいと思っています。
でも大阪だけじゃなくて、支援しないといけない方は日本中にいるんです。
先日、東京のお母さんとお話しする機会がありました。そこでね、ちょっと衝撃的だったんですけど「人に手伝ってもらうなんて考えたこともなかった」って泣きながら話されたんです。もう娘さん17歳ですよ?僕の周りにはそんなお母さんはもういませんからね。
これが東京で起きているということは、全国どこにでもあり得る話なんですよね。 誰かがやらないといけない。じゃあ僕がやるっていうね。会社起こした時と似た気持ちですね。
世の中の役に立ちたいとかではないと思います。困っているお母さんと話したいだけかもしれません。
僕がしなければいけないのは、入浴介助ができる人を育てる、伝えることかなと思っています。

インタビュアー:株式会社ノーサイド、一人の事業家としての中西さんにも、ますます期待したくなりました。
本日は本当にありがとうございました。

事業所情報

事業所名 総合福祉施設ノーサイド
住所 〒577-0843 大阪府東大阪市荒川2丁目8-26
電話番号 06-6736-151506-6736-1515
FAX 06-6736-1516
サービス地域 ノーサイド関連施設
総合福祉施設ノーサイド(総合障がい福祉施設)
ノーサイド新石切(放課後等デイサービス)
ノーサイド柏原(放課後等デイサービス)
ノーサイド西堤(放課後等デイサービス)
ノーサイド若江(住宅型有料老人ホーム)

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