社会資源としての作業療法士(後編)☆かなえるリハビリ訪問看護ステーション〜伊藤直子先生②〜

インタビュー

前編はこちらから
社会資源としての作業療法士(前編)☆かなえるリハビリ訪問看護ステーション〜伊藤直子先生①〜
人の生活と人生をみる
インタビュアー:訪問看護ステーションで作業療法士として働かれるようになって、作業療法や訪問看護をどのような位置付けで考えられていますか?

伊藤先生:作業療法士は人の生活と人生をみる仕事、そして訪看は地域をみる仕事だと思っています。

インタビュアー:人の生活と人生。まさにそうかもしれません。

伊藤先生:そういった側面で考えたときに、作業療法士を小児分野と成人分野でわける必要はないんじゃないかな、と。もっと言ってしまえば、身体障害の専門、精神障害の専門とわける必要もなくて。もちろん、専門性は大事なんですけど、もっと患者さんのことを包括的にみることが作業療法士として必要だと思っています。そうすることで、生活や人生をみることにつながります。
早期療育は先のことを知っていてはじめてできるのと同じように、大人をみてきた作業療法士が子どもをみることも意義があるのです。

インタビュアー:確かにわける必要はないですよね。では、訪問看護が地域をみる、というのはどういうことでしょうか?

伊藤先生:病院では「疾患をみる」という側面が強いんですけど、在宅では活動支援という観点から関わることが必要なので、まずその人の環境の評価から入ります。そのためには直接行って自分の目でみることができるというのが訪問看護の利点ですよね。そういった環境をみるということは、社会資源をみる、地域をみることにつながります。
インタビュアー:なるほど。小児のデイサービスを始められたと聞きましたが、こちらはどういった想いで始められたのでしょうか?

伊藤先生:在宅での訪問看護というものには手応えを感じていたんです。しっかり支援をすれば在宅でもいろいろ動き出すことがわかりました。では今度はそれをどうやって街につなぐか、将来につなぐかを考えた時に「場」が必要だと感じたんですね。近所に作業療法室があるイメージで、お母さん同士の情報が共有できる場、必要な時に必要な情報を引き出せる場ですね。

インタビュアー:地域、街に溶け込むことで、近所付き合いの一環にリハビリができるという感じですか?

伊藤先生:まさにそうですね。リハビリサービスを病院以外でも受けられて身近に感じてもらえるようなサービスでありたいと思います。
そして「こういったことならOTに聞きにいこう」と地域の方が思ってもらえるように、作業療法士をはっきりわかりやすい形でイメージしてもらえれば嬉しいですね。

インタビュアー:地域としての支援のあり方も、いろいろな形で用意することが必要ですね。

伊藤先生:訪問や児童発達支援、保育所等訪問、相談支援であったり、街の資源が足りないから作ってきたという経緯があります。多職種で、ご家族や地域の人も巻き込んで、地域を作っていければと思います。

インタビュアー:伊藤さんにとって作業療法士とは何でしょうか?

伊藤先生:以前、知り合いの方に「伊藤さんは社会資源だから」と言われたことがあるんですけど、なるほどと思ったんですね。社会資源だから必要に応じて形を変えることができるんです。街の中での役割をしっかり果たせるというのが大事だと思います。地域を支える、それが作業療法士としてのあるべき姿だと考えています。

インタビュアー:社会資源としての作業療法士。それでこそ、地域に根差すのかもしれませんね。
本日はどうもありがとうございました。次回は小児療育を取り巻く環境についてお聞かせください。

事業所情報

事業所名 かなえるリハビリ訪問看護ステーション
住所 〒550-0015 大阪市西区南堀江1-16-15 名城ビル4階D号室
電話番号 06-6531-350006-6531-3500
FAX 06-6531-3510
サービス地域 大阪市内全域・大阪府下全域

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